2014年12月31日水曜日

大晦日

12月に入ってからやたら忙しく、1時間単位でスケジュールを組んでガツガツとこなしてましたが、今日になってやっとのんびり。そこで私の押し入れからゴソゴソと荷物を引っぱり出す。


十年ぐらい前は革にハマってました。バッグを縫ったり、靴の工房に通っていたり。で、久しぶりに革を使って鍋敷きを作りたいと思っていたのですが、、。

ほんの一部。まだまだ手つかずの革や布がごっそり。



こちらは18世紀ぐらいにヨーロッパで流行したという舟形のシャトルを使って編むタティングレース。正月中、これをゆっくり編んでいこうと思ってます。革を扱うにはちょっと疲れすぎているので。
疲れている時は失敗が前提なのでやり直せるものがいい。
そして場所をとらず、すぐに中断できる、というのも主婦向き。


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リアルタイムでは、いつもよりちょっときれいな部屋で、いつもよりちょっとリッチな夕食を食べている。今はメインを出すまでの中休み中。夫は酒を飲みながら音楽をかけている。その音が私の作業エリア(台所の隅)に聴こえてくる。今はキリンジのドリフター。静かな大晦日です。



文末になりますが、
皆さまにとって来る年2015年が良き一年でありますよう
心よりお祈り申し上げます。
よいお年を。

2014年12月31日 
橋本亜希子

2014年12月24日水曜日

We Wish You A Merry Christmas


子供の頃からクリスマスにはロクな思い出がない。例えば、異性と二人だけでクリスマスを過ごしたのは、夫がはじめてで、しかも結婚後、という具合。暗黒の娘さん時代。当然、結婚後最初のクリスマスは気合いを入れて料理を用意したが、夫はしらけた顔でいつも通りの小食に徹し、チキンとケーキに至っては手つかず丸ごと残された。僅かに残っていたクリスマスへの期待、ここで終了。以後、年末の忙しい時期にクリスマスなどやってられっか!夕食は鍋にしちまえ!というお手軽第一で過ごしている。


私にとってクリスマスソングといえばこれ。
We Wish You A Merry Christmas


1982年に細野晴臣と高橋幸宏が発起人となり、アルファレコードに「YENレーベル」が作られた。このアルバムはそのYENレーベルが1983年に出したオムニバス。 以来、廃盤と復刻を繰り返している名盤。 

※以下、収録楽曲 
「25 Dec.1983」細野晴臣 /「銀紙の星飾り」ムーンライダース /「Belle Tristesse(妙なる悲しみ)」越美晴 /「Prelude et Choral」上野耕路 /「降誕節」戸川純 /「CE JOUR LA......」ピエール・バルー /「祈り」大貫妙子 /「ほこりだらけのクリスマス・ツリー」伊藤銀次 /「WHITE AND WHITE」立花ハジメ /「ドアを開けたら」高橋幸宏





中学三年生から先、一人暮らしをするまで音楽はカセットテープで聴いていた。実家が倒産し、集めていたレコードはすべて札幌の家に残されたまま二度と私の手には戻らなかったから。そこで居候していた親戚宅の従兄弟からウォークマンを借り、音楽は友人にダビングしてもらっていた。

でもこの「We Wish You A Merry Christmas」は、ダビングしてもらったものではなく、テープを購入した。あの頃、年末年始が近づくと「神様などいない」「欲しいものは自分で手に入れる」と欧米の、日本の、すべての神様に喧嘩を売りまくっていた。でも本当は「私の居場所はどこですか?」とマッチ売りの少女のようにイルミネーションの町、家々の灯を眺めていた。だからせめて自分で自分を温めるようにこのテープを買ったんだと思う。

今でも町にイルミネーションが灯ると胸がキュンとくる。でもマッチ売りの少女はもういない。いるのは、ツラの皮と皮下脂肪を蓄えた「誰だお前」なオバサン。でも家では夫が待っている。私が望んでいたクリスマスやお正月、それは心が痛むことのない日——ただそれだけだったんだ、なんて思う。すべての神様、ありがとう。

皆さま、よいクリスマスを。

2014年12月20日土曜日

澁澤龍彦 ホラー・ドラコニア少女小説集成 全五巻


もう十年以上前に出た本ですが、やっと全巻を揃えました。

澁澤龍彦の文章、そして挿絵にうっとり。まあ、中にはエログロもあり。だって澁澤龍彦だもの。マルキ・ド・サドだもの。それを挿絵にするんだもの。
澁澤龍彦は、サドの翻訳より、ご本人自身の作品のほうが好き。サドはなあ、、、好き嫌いで言えば、嫌い。でも嫌悪に満ちた魅惑、それもあり。


【壱】「ジェローム神父」:マルキ・ド・サド=原作 澁澤龍彦=訳 会田誠=絵
ジェローム神父 (ホラー・ドラコニア少女小説集成)


【弐】「菊燈台」:澁澤龍彦=著 山口晃=絵
菊灯台 (ホラー・ドラコニア 少女小説集)


【参】「淫蕩学校」:マルキ・ド・サド=原作 澁澤龍彦=訳 町田久美=絵
淫蕩学校 (ホラー・ドラコニア少女小説集成)


【肆】「狐媚記」:澁澤龍彦=著 鴻池朋子=絵
ホラー・ドラコニア 少女小説集成 狐媚記 (平凡社ライブラリー)



【伍】「獏園」:澁澤龍彦=著 山口晃=絵
獏園 (ホラー・ドラコニア少女小説集成)


2014年12月18日木曜日

東京スカパラダイスオーケストラ 25th Anniversary Live House Tour 「SKA ME FOREVER」——恵比寿・リキッドルーム

今週火曜日、スカパラのライブに行ってきました。
18時半開場、19時半開演。このぐらいの時間だと仕事帰りにも行きやすい。

客層は十代から六十代ぐらいと幅広かったです。
今回は夫と一緒に。でもお互い好きに観たいので別行動。

折しもみぞれ予報まで出ていた東京。冷たい雨が降る中、リキッドルームに着いてみれば、客の7割超が半袖。皆さん首にタオルを巻いて踊るぜ!な体勢。元気でよろしい。でも私は隅っこで壁を味方に静かに踊る。何故なら汗対策(汗アレルギー持ちです)を怠っていたから。ぬう、、、ボケーとして何も考えてなかった己を呪う。けっこう歌詞付の曲が多かったけど、スカパラは演奏だけのほうが好きだなー。でもやっぱライブはいい。警戒心が強く臆病者の私。音の中にいると安心して体も頭も解放できるのです。


やっぱこの音は踊るしかない!


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一週間に三つのイベントを入れるという暴挙に出てみました。案の定、途中で熱を出しましたが何とか乗り切りました。楽しむのも体力が必要ですね。年内のライブはとりあえずこれで終了。とりあえず、というのは26日の下北沢のカーネーションは行けるか微妙だけど隙あらば行こうとか思ってます。

来年は、人間椅子のライブに行きたいという夫。それ私も行きたい。それから電気グルーヴも絶対、だ。あとはジャズを一回ぐらい行っておきたいし、このところプッチーニにハマっているのでオペラも気になる。しっかり働いて、健康になって、遊ぶぞ!

真冬の邂逅1212——渋谷・七面鳥

先週の金曜日、真冬の邂逅1212に行ってきました。
出演は、西村哲也、大田譲、伊藤隆博、矢部浩志、大田真緒。


これまで行った中で一番小さなライブハウス。自宅に招かれているようなアットホームさ。一人で来ている方も多かったです。私も今回は一人で。
盛りだくさん、サービス満点のライブ。
特に矢部さんのドラムを聴けたのが嬉しかった。

西村さんと大田さんは大学からのつきあいということで、雰囲気的にはこんな感じのライブでした。楽しかったぞー。


こういうスペースでこういう音を聴ける贅沢。聴く側からすれば幸福そのものだけど、何か腑に落ちない。もっと売れてもいいんじゃないのおおおおお!!!

今回だけじゃなく、ぴあに登録しているそこそこ知名度のあるミュージシャンも大半が二次募集、三次募集をかけているし。スカパラもリキッドルームのライブでは二次募集かけていたし、神戸のライブの宣伝を何度もしていたし。

でもまあ、30代以降は仕事や家庭で忙殺されるしなあ。そんで音楽を聴き込んでいる人ほど、行きたいライブのすべに行ってたらお金と時間がいくらあっても足りなくなるだろうし。そういう私もここ数年はライブに足を運んでなかったし。私も東京で暮らしているんだからもっと貪欲になろう、と心に誓ったのであります。

みどり人・連ドラ風四話完結公演「スノードロップ」第三話と最終話——新宿・SPACE雑遊

もう一週間以上前になりますが、先週の火曜日、劇団「みどり人」の「スノードロップ」を観てきました。連ドラ風ということで、第一話、第二話があったのですが、こちらは観てません。今回の公演だけでも楽しめたけど、やはり最初から観たかった。


お話は復讐劇。

この舞台のタイトルであるスノードロップの花言葉は希望。しかし、贈り物にすると「あなたの死を望みます」に変る。何とも味わい深い花言葉。


復讐、報復、仇討ち、仕返し..
定義はビミョーに違ってくるが、いずれもやられたその場でやり返すことではない。その場でもやり返したかもしんないけど、納得いかねえ!と後からやり返すことを言う。そしてそれをやるのは本人とは限らない。

今回のお話は、本人ではなく、その母が復讐する側となる。劇中、彼女は毎度同じものしか食べない(らしい)。そして「なぜ」「どうして」を繰り返す。そっち行っちゃダメえええ!!と心の中で思う私。一見、何てことのないシーンだけど描写にリアリティあったなー。


さて。私は、楽に楽しく生きることばかりを考えている。ノーテンキに暮らしてえ。でもそれは、楽じゃない楽しくない状況をどう扱うか、という話だったりもする。そして、楽になど、楽しくなど、幸せになどなりたくない、という状況に陥った時にどーするよ?という話もあったりする。なかなかどうして難しい。

希望。実はあまり好きな言葉ではない。そんなものなど必要ないまま暮らしていけたらいいなあ、などと舞台を見終えた新宿の町を歩きながら思っていたのでありました。

2014年12月1日月曜日

調布飛行場とプロペラカフェ

国立天文台三鷹キャンパスに続き、今回は調布飛行場
調布飛行場は、国立天文台三鷹キャンパスから徒歩20分ほどの場所にあります。

地図やガイドブックを眺めては気持ち良くなる妄想ツーリストの私。もちろん飛行場も大好物。そこから旅立てれば最高かもしれないけど、そうじゃなくてもかまわない。煩わしいことは一切抜きにして、のんきに妄想を膨らませるのが楽しいのだ。


調布飛行場の外から。富士山がきれいでした。
「年に二度ぐらいダイヤモンド富士も見えるらしいですよー」
と通りかかった女性に教えていただきました。

調布飛行場ターミナル。
大島、新島、神津島、三宅島へ運航。
便数は一日に三、四便とけっこう多い。

ターミナル内ロビーにはご当地土産品の自動販売機も。
大島(椿油、粗塩)、新島(ペペロンオイル、くさや)、
神津島(あしたば味噌、岩のり)、
三宅島(あしたば佃煮、あしたば炊き込みごはんの素)。
価格は500円から1050円。


展望デッキもありますが、今回は立ち寄らず。何故ならば——そう妄想「カサブランカ」がしたかったから。日没前にターミナルから徒歩10分ぐらいの場所にあるプロペラカフェへ移動。こちらへは何度も来ているけど、いつも昼間。やはり妄想サブランカを楽しむには夜でなくては。



格納庫が見える感じが何ともカサブランカなわけで。時折入る無線の音とかがまた盛り上がるわけで。羽田じゃダメなのよおう。
格納庫も一部ですが入れます。
ちびっ子パイロット撮影用の上着なども置いてある。


窓際の席に着席。美しい夕焼け。でも「濃霧にならないかなあ」などと思いつつ。

注文したプロペラパフェ。税込み600円。
思いのほかでかい。ガッツリ派の私も怯むボリューム。
間にはさまっているゼリーのおかげで何とか完食。
この日は朝から何も食べてなくて、思わずメニューで一番派手なこれを注文。この次点でカサブランカ失格。「君の瞳に乾杯」とまではいかなくても、せめてコーヒーだよなあ。妄想は中途半端に終了。飛行機の発着時刻から夜間飛行を見れないことは承知していたけど、次回はせめて霧雨の降る日に来るとしましょう。こちらの閉店は18時なので妄想カサブランカをしたい方は11月下旬から冬至までの来場をお勧めします。


調布から川崎方面、或は三鷹方面、どちらも好きな場所。前に京王多摩川と稲田堤のことを書きましたが、そのうち深大寺や野川近辺のことなども。